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第二部 健康について考えて実際に取り組んでみるの巻

株式会社テニテオは、2016年より健康経営の取り組みを開始し、健康経営優良法人2017と2018の認定を受けました。今回は、健康について学び、実際に取り組んでみたこと、そしてその結果感じたことをご紹介します。会社として様々なことに取り組んでみましたので、ぜひ参考にしてみてください。

健康経営に取り組むためにまず行ったこと
まずはじめに、「健康」について考える

第一部では、株式会社セルメスタさまに健康経営について学びました。健康経営とは何か?というところから、大企業・中小企業それぞれの取り組み、健康経営のこれからを教えてもらいました。
それを踏まえて、自社のことを振り返ってみました。元々出版業をメインとしていたため、深夜残業も当たり前で、仕事とプライベートの境目も曖昧でした。
世の中で「働き方改革」が謳われている中、社会に取り残されないよう、社会より一歩先を行けるようにとテニテオも健康経営の取り組みを始めました。

つぎに、会社に足りないものを考える

まず、健康経営に取り組むにあたり、担当者を設定しました。社長から任命を受けたスタッフが2人。会社のみんなが規則正しく、効率よく、そして楽しく働けるような環境を作るのが使命です。そして「健康経営」に取り組もうと決めた際、明確な目標を立てるため、「健康経営優良法人」の認定を目指すことになりました。
健康経営優良法人に申し込むには、まず協会けんぽで「健康宣言」をします。
テニテオも「健康宣言」に参加しました。

取り組みを始める前にまず初めに考えることは、「今、会社に足りないもの」です。
そこで、会社にとって良くないことをピックアップしました。

・勤務時間を気にせず、だらだら働いてしまう(仕事とプライベートの境目が曖昧)
・食生活の乱れが見える
・喫煙者が多い
・社内のコミュニケーションが少ない  など

いくつも問題点が出てきたので、ひとつずつ改善していけるよう取り組み内容を決めていきました。

実際に取り組んでみよう

では、テニテオが実際に行った取り組みの一部をご紹介します。健康経営優良法人の認定は、数ある項目の中で認定基準を満たすために必要な項目数があります。テニテオは、すべての項目を達成しよう!と取り組みを始めました。
では、認定に必要な項目をいくつかご紹介します。

経営理念・方針の項目(必須項目)
・健康宣言の社内外への発信
・経営者自身の健康診断受診
組織体制(必須項目)
・健康づくり担当者の設置
従業員の健康課題の把握と必要な対策が取られているかという項目(全4項目中2項目以上)
・定期健康診断の受診率実質100%
・ストレスチェックの実施  など
健康経営の実戦に向けた基礎的な土台作りができているかという項目(全3項目中少なくとも1項目以上)
・管理職又は従業員に対する教育機会の設定
・コミュニケーションの促進に向けた取り組み  など
従業員の心と身体の健康づくりに向けた具体的対策(全7項目中3項目以上)
・食生活の改善に向けた取り組み
・受動喫煙対策
・長時間労働者への対応に関する取り組み  など

また、求めに応じて40歳以上の従業員の健康診断データを提供するという意思表示と、従業員の健康管理に関する法令について重大な違反をしていないかという自己申告が必要となります。

全項目の中から一部をご紹介しましたが、認定に必要な項目はたくさんあります。
しかし、並べてみると会社の課題がどんどん見えてくるので、対策ややるべきことが明確になります。

テニテオが実際に取り組んだことの一例

テニテオが取り組んだ項目をいくつかご紹介します。

・就業時間、残業時間の設定
・年間休日の増加、長期休暇制度の導入
・健康に関する手当の導入
・野菜、お米の支給
・運動機会の増進に向けた取り組み
・コミュニケーション向上のためのルール作りやイベント実施  など

■就業時間、残業時間の設定
まず、時間の改革から行いました。就業時間をきっちりルール化、そして残業可能時間も設定しました。
慣れてしまった習慣を正すには、少しずつ新しいことに慣れていく必要があります。そこで、2016年9月より、最終退社時間・残業時間を少しずつ短くしていきました。
テニテオも、出版業界のイメージ通り時間外の業務、深夜残業も当たり前でした。
最初は、24時~翌6時までの勤務を禁止しました。当たり前のように思われるかもしれませんが、テニテオとしては大革命の始まりでした。
その後、24時から1時間・30分ずつ短くしていき、2019年4月現在では、最終退社時間は19時30分となりました。

数字のみを見ると「早く帰れてラッキー」と思いがちですが、勤務時間が短くなっていく中、今まで通りの働き方をしていると、仕事のスピードがどんどん落ちていきます。そこで、「効率よく仕事をする」ことがとても大切になります。
取り組みを始めて2年が過ぎましたが、仕事の効率化は今でも課題となっています。

■年間休日の増加、長期休暇制度の導入
就業時間の改定と共に導入されたのが、「長期休暇制度」です。
こちらは有給休暇の消費も目的の一つですが、長期休暇を取得することにより、さらにプライベートを充実させることを目的としています。
長期休暇制度は、年度内に一度長期休暇を取得する制度で、基本的には1週間(土日と平日を組み合わせた7日以上10日以下)のお休みです。
5年勤続者は2週間休暇、10年勤続者は1か月休暇となります。
休暇中は仕事をしてはいけませんし、例外を除いて会社に来てはいけません。
仕事をしない期間を作ることで頭も体もスッキリさせます。
また、隔週土曜日休みだった所定休日も、今は祝日も含めた完全週休二日制となったので、年間休日日数が大幅に増えました。

■健康に関する手当の導入
働く上で、体の健康は必須ですよね。そこで、健康に関する手当を導入しました。
「健康維持手当」と「非喫煙手当」です。
健康維持手当は、定期健康診断で異常が無かった人、また再検査で「治療の必要なしあるいは経過観察」と診断されたスタッフに支給されます。一次検査の結果で再検査と診断された人には必ず検査を受けてもらうことにしており、勤務時間内での受診の許可及びその費用の会社負担もしています。

非喫煙手当は、煙草を吸っていない人、または3か月の禁煙に成功し煙草を吸っていないスタッフに支給されます。
煙草を吸っているスタッフが多かったため、勤務時間と同じく禁煙時間を少しずつ伸ばしていき、現在では就業時間内は禁煙となっています。禁煙をするスタッフは、「禁煙宣言書」を記入し、社内に貼り出し、みんなに応援してもらいながら禁煙を行います。これにより、禁煙者が少しずつ増えています。

■野菜、お米の支給
体の健康その2として、お米と野菜の支給を始めました。
こちらは、住宅手当を受けているスタッフを対象に、希望者に毎月野菜とお米を現物支給しています。
一人暮らしをしていると、野菜を摂ったり自炊をすることは意識しないとなかなかできませんよね。現物で支給をすることで、自炊する機会を設けてもらおうという目的があります。

■運動機会の増進に向けた取り組み
デスクワークが多い仕事ですので、少しでも普段より体を動かすための取り組みも始めました。
毎週月曜の始業時間に全スタッフでラジオ体操をしています。ラジオ体操といえば、子どものころ夏休みに毎日ラジオ体操があったことを思い出す方が多いのではないでしょうか。
ラジオ体操は、短時間で誰でもできる、そして体全体をまんべんなく動かすことができる優れものなのです。広いスペースも必要ないので、オフィス内でも十分に行えます。ラジオ体操を行うことで神経の働きを活性化させることができ、血液の循環を良くする効果があります。それにより脳も体もスッキリして、効率的に仕事ができると言われています。

また、オフィス内でバランスボールに座って仕事をすることができます。バランスボールに座ることにより背もたれが無い状態になり自身の腹筋や背筋を使ってバランスを取る必要があります。それにより、血行が良くなったり骨盤の位置が正常に戻ることにより腰痛の改善や予防の効果があります。
その他にも、普段からバランスボールに座ることにより姿勢が良くなったり、仕事をしながらストレッチができるなどの効果があります。

■コミュニケーション向上のためのルールづくりやイベント実施
社内にいるのに自分のデスクで一日過ごし、誰とも話さない日などはありませんか?仕事を円滑に進めるためには、社内でのコミュニケーションはとても大切です。
そこで、社内のコミュニケーションを向上させるためのルール作成、イベントを始めました。

・くじ引きによる席替え
・新入社員との懇親会費用を負担
・忘年会や子ども参観などのイベント
・下の名前デーやおやつ交換会などの簡易イベント  など

■くじ引きによる席替え
部署や職種によってデスクやスタッフが固まっていることが一般的ですよね。テニテオでは、3か月に一度くじ引きによる席替えを行います。
全員でシャッフルするので、同じ職種のスタッフが一部に固まることはありません。営業さんの隣に編集さんやデザイナーさんがいることもあります。普段の仕事ではなかなか関わることが無い人とでも隣の席になることで会話が生まれ、コミュニケーションをとることが出来ます。

■新入社員との懇親会費用を負担
新入社員のスタッフと打ち解けるのは少し時間がかかりますよね。どちらもぎこちないままだと、仕事もうまくいきませんし、気持ちの面でも滅入ってしまいます。
そこで、気兼ねなく新入社員とご飯にいけるよう、入社から1ヶ月以内に新入社員とご飯に行った際の懇親会の費用を負担します。(申請は一人一回までです!)
職場で話すよりもお店の方が話しやすいので、新入社員が入社した際はよく利用されています。

■忘年会や子ども参観などのイベント
社内イベントは基本的に全スタッフもしくは事業所の全スタッフが参加します。毎年、12月の最終出勤日は各事業所の全スタッフ(名古屋以外は正社員のみ)が名古屋に集い、忘年会を行います。
忘年会でしか会わないスタッフもいるので、この機会にできる限りたくさんのスタッフと話ができるよう、2018年は、ボーリング大会を行いました。

子ども参観は名古屋本社で行いました。スタッフのお子様とご家族を社内に招待し、パパやママの働く姿を見てもらい、その後屋上でバーベキューをしたり、かき氷や流しそうめん、ワークショップなどをしてわいわい遊びました。


■下の名前デーやおやつ交換会などの簡易イベント
忘年会や子ども参観などの大きなイベントの他にも、不定期開催で社内イベントを行っています。指定された一日、下の名前もしくはあだ名で呼び合う「下の名前デー」では、普段の呼び方と少し違うのでちょっと恥ずかしくも面白いイベントになりました。

おやつ交換会は、一人300円まででお菓子を持ち寄り、くじ引きで当たったおやつを食べるというイベントです。コンビニのお菓子からお土産など、それぞれが持ち寄ったおやつは種類が様々です。また、自分のおやつが誰に当たったのか、このおやつは誰が持ってきてくれたのかなど、あちらこちらで会話が生まれていました。他にもみんなでお昼寝をする「お昼寝デー」などを開催しています。

取り組んだ結果とそこから感じたこと

このように、健康経営に向けて様々な取り組みを行った結果、健康経営優良法人2017・2018に認定されました!また、愛知県協会けんぽさまより平成29年度健康宣言優良事業所「銀賞」をいただきました!

取り組み内容は2017・2018と毎年更新しています。
取り組みを始めたことにより、社内で反対意見が出たり、どんどん変わっていく環境に取り残されそうになるスタッフもいる中ではありましたが、結果として勤務時間が削減され仕事とプライベートのメリハリが付けられるようになったり、喫煙者が減るなどの影響で健康的なスタッフが増えてきたのではないかと思います。第一部でお話を伺った株式会社セルメスタさんもおっしゃっていた通り、中小企業だからこそ、コンスタントに環境の改革や社内イベントが行えているように感じました。
スタッフそれぞれの意見も受け止めながら、さらに環境改善そしてスタッフも会社としても健康になっていけたらと思います。
さて、直近の健康経営優良法人2019はどうだったのか!?第三部に続きます!

TEXT by

服部 江里