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【テニテオ合宿】下っ端社員の華麗なる3日間 前半戦

【注意事項】
今回この記事を読むにあたり覚えておいて欲しい事は、これが下っ端社員である私の主観がかなり入った記事であるという事。それを理解して読んで欲しい。

始まりは「暇だよね?」

昼前の会社にて。この日は会社説明会が我が社で行われていて、私はその模様を写真に収めていた。この時、テニテオ合宿の発案者である代表も会社説明会で挨拶があるため現場にいた。ふと、私の顔をみて代表が声をかける。
「林くん、どうせGW暇だよね?」
失礼極まりない発言である。「どうせ」とはどういう意味なのだろうか。そもそもまだ3月下旬でGWがいつからいつまでかも詳しく把握していない。
「まだ予定はたててないですね」
精一杯の反抗心でそう返す。さも予定をたてる予定があるかのような返答だが、この時そんな予定は一切ない。
「じゃあ2~4空けておいてね」
いろいろ言いたい事はあったけれどそれを全て込めて一言伝える。
「はい、かしこまりました」
私は下っ端社員。全ての発言にイエスと応える下っ端社員である。
この日に私のテニテオ合宿の参加が決定した。

テニテオ合宿とは…

合宿は遊びであり仕事ではないが、仕事の話と仕事の準備しかしない会である。

会費5,000円(ジャージ代)

テニテオ合宿スケジュール(予定)
2日13:00現地集合
4日13:00現地解散

【5月2日】「ほうとう」=「ぜんざい」?

9:00 自宅を出立

平成が令和になり、GWが中盤に差し掛かった5月2日。私は8時に起床して合宿へ行く準備をしていた。集合場所は山梨県甲府駅。家から車で220kmの場所にある未踏の地である。この合宿について連絡が来たのは4月の上旬。代表から声をかけられて当初は遊びに連れて行ってもらえるものだとばかり思っていた。それがまさかの合宿で会議。参加メンバーは5人。全員私より遥かに先輩な方ばかりな上にそれで2泊3日。もはや罰ゲームではないかと思える状況だ。足取りは重く、不安と後悔と悲しみを背負って私は220kmの道のりを走り始めた。道中では諏訪湖でたくさんの家族・カップル・友達同士で楽しむ人たちを横目に1人で写真撮影。

その後眠気に襲われる事なく、さらに言えば何か特別な事すらもなく無事甲府駅南口に到着。あえていえば北口に間違えて行ったくらいだ。

12:50 集合場所到着

到着するとすでに3名の先輩が到着していた。集合場所は武田信玄像の前となっていたので記念にパシャり。

ここから昼御飯に行くのだが、GWの交通渋滞により先輩の1人が集合に遅れていた。どのみち御飯を食べる場所が決まっていなかったので先輩を待つ間に駅周辺を探索して飲食店を探す事に。途中旅行といえば、でおなじみの顔出しパネルを発見して、気がついたら私はパネルから顔を出していた。

やるやらないの問答はなく、二つ返事で入りますと言った自分は下っ端の鏡だろう。途中小さなお子さんが自分の方を凝視していたのは致し方ない。自分でもこんなおっさんが顔出しパネルでキャッキャしていたら凝視してしまう。

旅の恥は掻き捨てとも言うのでご愛嬌だ。

13:30 昼食

その後、最後の1人が合流して昼食へ。山梨では「ほうとう」と「信玄餅」が上位に上がる名物との事で、「ほうとう」を食べに甲府駅前の有名店「小作」へ移動。店の前では順番待ちをしているお客さんで溢れていて、名前を書いて30分ほどで席へと案内された。

「ほうとう」を食べた事がなかったのだが、きしめんのようなもちっとした太麺にかぼちゃなどを入れた鍋焼きうどんのようなものだった。

ここでは他の先輩方が通常のほうとうを頼んでいたので、全員が同じ物と言うのも芸が無いと思い、「当店オリジナル」と魅力あふれるキャッチがついた「あずきほうとう」を食す事にした。


ぜんざいだった。

もちの代わりと言わんばかりに敷き詰められたほうとうに、お鍋いっぱいに広がる大量の小豆。私がぜんざい好きでなかったら完食できないほどのボリュームだった。ご馳走様です。

それとB級グルメの「鳥のモツ煮」も一緒に食べた後、宿へと移動。
甲府駅から宿へ向かう途中には富士山が見え隠れしており、一同を沸かしていた。しかし、建物の多さと高さの関係で富士山がなかなか綺麗に見えず不満もあった。

16:00 宿到着

宿は駅から車で20分ほどの距離にある「きこりの宿」。

到着すると「ザ・宿の従業員」と言った風貌の法被を着た年配の男性が出迎えてくれた。到着して玄関で靴を脱ぐと番号札が渡される。下駄箱や部屋で自己管理するのではなく、この札と靴を交換してくれる形を取っているようだ。
…まさかこの番号札をめぐって事件が起こるとは、この時の自分たちは知る由も無かった。
靴の番号札をもらうとお次はラウンジで抹茶のサービスが提供され、ひと息つくと今回の合宿で最も重要な部屋(会議室)へと案内された。途中大浴場や露天風呂、食堂を経由してたどり着いたのは別館の一番奥にある茶室付きのお部屋だ。広い室内に隣接した庭の景色は見事で、さらに茶室と内風呂が付いていた。

想像以上に立派な部屋でメンバーのテンションが一段階上がったのがわかる。そのまま荷物を置いて室内を物色。ひと段落ついたら今回の旅で重要な「ジャージ」の配布である。「ジャージ」とはテニテオのTとナンバー、そして日本の国旗と参加する毎に増える星マークが輝く合宿ジャージである。

GW前にアイロンして付けた物で、1,2が代表で3から5は自分がセットしたのだが5は自信作なのだが3と4は悲しいかな曲っていたり剥がれやすかったりとちょっとした欠陥品になっている。きっと下っ端な自分は5番だと予想していたのだが、まさかの4番で驚いた。自分でつけたワッペンがすでに剥がれかけていた事にも驚いた。しかし、今からアイロンするわけにはいかないのでそのまま今回の合宿を乗り越える事にして、全員の着替えが完了するのを待つ。
着替えが完了したらすぐに会議の準備に取り掛かる。持参したパソコンと資料を広げ、議題について最大1時間の制限を設けて会議を進めていく。

16:20 会議スタート

この時は議題二つを話し合い、時間がきたので夕食へと向かう。

18:00 夕食

おわかりいただけるだろうか。

この日の昼食が終了したのは15:00過ぎ。それから3時間を経たずしてまさかの夕食である。「ほうとう」の量は普通盛りでもなかなかのボリュームだった。未だ満たされているお腹をよそに宿の夕食は豪華でありながら量もたっぷり。続々と運ばれてくる料理に一部のメンバーの瞳から光が消えていた。残すわけにはいかぬと奮闘するメンバーだが結局完食できたのは鉄の胃袋と鋼の精神を持つ3人。残りの2人は穏やかに夕食時間を過ごしていた。

20:00 会議リスタート

夕食を終えて部屋に戻ると少し休憩してから会議を再開。(余談だがこの宿の外風呂は23時と24時で閉まってしまい、内風呂でしか入れなくなる。)

白熱する会議は合計8個の議題を議論して初日は終了となった。

時刻は25時20分。

お風呂終了のお知らせ

正直会議中に24時を過ぎたあたりで気づいてはいた。しかし、あの空気で「お風呂が時間なので行ってきまーす」などと惚けた発言ができるはずもなかった。結局内風呂を堪能。立派な内風呂だったので満足はしたものの、やっぱり大きい浴槽や露天風呂に浸かりたいと思いながらこの日の全行程は終了した。

26:30 就寝

 

あれ、飲み会的なものはないのかな?

 

【5月3日】私は富士山を食らう男1

7:30 起床

夜中テレビのリモコンを探すため携帯の明かり(カメラのライトではなく液晶の明かり。他のメンバーを起こさないための配慮)で照らしていたら代表が目を開けていて驚いた事だけ覚えているが、何時に寝たのか定かではない。朝風呂するメンバーを横目に重たい体を起こして朝食へと向かう。

8:00 朝食

「朝からヘビー」としんどそうに話すメンバーをよそに私はほかほかの白飯をおかわりした。朝はしっかりと食べる派なのでしんどそうにしているメンバーの気持ちはイマイチ分からなかった。

9:00 会議開始

朝食を終えてすっきりした状態から会議が始まる。晴れやかな良い天気の中で私たちは室内に閉じこもり議論を交わす。GWで多くの人が観光に出かける中、私たちは会議を進める。それ以上も以下もない。

11:35 事件勃発

昼食は宿で出ないので外食する事になっていた。会議を終え出発の用意をしていると事件が起きる。

「番号札がない」

前日にもらった筈の靴の引き換え札を無くしたメンバーが現れた。
盗まれる様な物ではない。しかしカバンをひっくり返し、服のポケットを見ても一向に見当たらない。宿をくまなく探し貴重品ボックスも確認する。

が、無い。

かろうじて番号が5番だと思い出すも、番号札は一向に見つからなかった。結局フロントで正直に話すと笑いながら靴を出してくれた。消えた番号札は謎に包まれた。

12:00 昼食兼河口湖観光

軽いアクシデントはあったが、気を取り直して昼食に向かう。すると、近くに富士山が見えるスポットがあると分かり、割と近場だったのでまずはそこに向かった。もちろんお揃いのジャージを着ている。はたから見れば何かの競技の日本代表なので素知らぬ顔をすれば問題はない。あとは自分が耐えられるかどうか。車を走らせると、途中から見事な富士山が見えた。思わぬ絶景に一同から歓声があがる。

そんな富士山を目印に到着したのは河口湖周辺のパーキング。宝石や喫茶店が立ち並ぶ観光スポットだ。到着してメンバーに言われたのが「何故ここに止まったのか」。言われてみれば確かにここに寄ろうと言う話は出ていなかった。自己判断で止まった事にメンバーから怒られはしなかったが不思議な顔をされた。察して欲しい。寝不足で眠かったのだと。

せっかく止まったので周囲を探索する事にした。賑やかな声が聞こえてきてさらに富士山も見える。私たちは富士山に向かって歩く事にした。

富士に向かう男たちの姿である。

この時すでに服装の事など気にならなかった。私たちは日本代表である。それぞれメンバーの中に代表として自覚が芽生えてきたからだろう。歩く姿も実に堂々としたものである。日本を代表する富士山をバックに日本代表として集合写真を撮った。

その後よく分からないお祭りでよく分からない人形と写真を撮ってパイン飴をもらった。


※正確には台湾との交流で台湾祭りを行っていた。写真の人形は「三太子」。

まさかの日本代表として国際交流まで果たす事になるとは思わず驚いた。

その後メンバーの「ソフトクリーム食べたい」がきっかけで売店に寄ったのだが、ここで一同が注目する衝撃の料理を発見する。

「富士山カレー」

聞いた事がある人もいると思うが、富士山をかたどったカレーだ。カレーなのに色が青と富士山には見えるけれど、食べ物としてはどうなの?と言わざるをえない見た目の一品だ。インスタ映えするなどとしてこの地方では有名な名物料理でなおかつ限定品で食べれない事もあるのだとか。

興味がないわけではないが、前述した通り見た目的には食べ物(カレー)としての魅力は感じられなかった。むしろ幼い頃に小学校で作った紙粘土の富士山に塗った絵の具と同じ色をしていたので、食べたいとはどうしても思えなかった。

「林くん、食べなよ」

鬼である。

「了解です!」

それ以外に私が発せる言葉はなかった。

こうして私の富士山カレーへの挑戦が決定した。

後半戦へ続く

TEXT by

林貴宣